最近会社を早期退職し自分の時間を過ごす”セミリタイア”をする人が増えています。
また、セミリタイア後には自然が多く生活費が安い田舎での暮らしをする人も少なくありません。しかし、「どれくらいの資産があればいいの?」、「田舎に仕事はあるの?」など懸念点があり、決して簡単な決断ではありません。
この記事ではセミリタイア後の田舎暮らしで必要な資産と仕事について解説します。現在セミリタイアと田舎暮らしを検討している方は、是非最後までお読みください。
セミリタイアとは?

セミリタイアとは、定年退職をする一般的なキャリアに対して早期退職をすることです。しかし、完全に仕事をせず残った資産で生活をする完全リタイアとは異なり、残った資産で生活をしつつ、少ない仕事量で生活するライフスタイルです。
セミリタイアの田舎暮らしに必要な資産は?
セミリタイア後の人生設計としてよく議論となるのはどれくらいの資産を持っていれば良いのか、という問題です。ここでは必要な資産とその条件について解説します。
セミリタイアに必要なボーダーラインは3,000万円?
一般的に3,000万円あればセミリタイアをすることは可能ではあります。
実際に3,000万円を貯めて生活をしている人はいますし、資産運用やアルバイト、副業などの収入があれば問題ありません。3,000万円を5%の利回りで運用すると、税金を考慮しても年間で120万円となり、月の生活費は10万円となります。田舎で月10万円というのは決して難しいことではありません。
しかし、セミリタイアを始めた年齢や家族の有無など、生活水準は人によって異なるため、一概に3,000万円でセミリタイアが可能と言い切ることは危険と言えるでしょう。
- 3,000万円でセミリタイアは可能であるが、条件は人によって異なる

どんな人が3,000万円で暮らすことができるのか?
3,000万円でセミリタイアをしやすい人は生活費が少ない人、子どもがいない家庭、50歳以上などが挙げられます。
生活費が少ない人と子どもがいない家庭で言えば支出が少なく、50歳以上の人であれば残りの人生が短いため余裕を持った人生設計をすることできます。
また、数十年後には年金の収入も考慮でき、年齢が高いほど退職金も多いことがプラスと捉えられます。 セミリタイアをする際は前述したように1ヶ月の生活費を10万円とするならば食料や住居費、公共料金を月にどれくらい抑えるのか自分の生活費を把握し、残りの人生でどれくらい費用がかかるかを事前に計算することが重要となります。
- 生活費が少ない人、子どもがいない家庭、50歳以上の人が3,000万円の資産で田舎暮らしがしやすい
- 自分の生活費を把握することが重要
田舎暮らしでできるお金の稼ぎ方
セミリタイア後の懸念として気になるのがやはり仕事ではないのでしょうか。「田舎には仕事にはない」といったイメージはみなさんにもあるかと思います。冒頭で述べたようにセミリタイアは少ない仕事量で収入を得る前提での生活です。ここでは田舎で暮らしながらどのような収入源を作ることができるのか解説します。
資産運用

多くのセミリタイアーは資産運用により収入を得ています。
また、3,000万円というボーダーラインもこの資産運用により設定されたと言われてもおかしくはありません。資産運用は3,000万円という多大の資産を持っているからこそ少ない利回りでも効果を発揮することができます。
前項で述べたように利回りが5%だと年間120万円の収入が入ります。月間の消費支出が最も少ない沖縄県の22.61万円に住んだとすると年間での消費支出が271.3万円なので、217.3万円-120万円=97.3万円分を稼げば年間で総支出が±0となります。
271.3万円(年間の消費支出) – 120万円(資産運用による年間の収入) = 97.3万円
- 資産運用と消費支出を比較して実際に仕事で稼ぐお金を計算
フリーランス
フリーランスは都会や田舎関係なく稼げる一つの収入源です。Webライターや動画編集、ブログなど場所に関係なくPC一つあれば稼ぐことができます。
最近は実際に田舎暮らしをする様子をブログやYoutubeで発信している人も多いです。Youtuberの「りんの田舎暮らし」さんは22歳で田舎への移住を決心し、田舎での生活を発信しています。チャンネルを開設して2年ほどでチャンネル登録者数が40万人を超えています(2022年9月時点)。その他にも田舎暮らしを発信する有名なブロガーたちもいます。
- 場所に依存しないフリーランスは田舎暮らしにはうってつけ
- 田舎暮らしの発信にもチャンスがある
アルバイト
田舎でのアルバイトはおすすめできません。
理由は最低賃金が低いからです。東京の最低賃金が1021円に対して最も低い高知県の最低賃金は820円と200円以上も差があります。元々セミリタイアは仕事量を減らして自分の時間を増やす、という意味合いもあり時給が低いアルバイトだと仕事量がむしろ多くなってしまいます。
先ほどの沖縄県に住んだ例を考えると、年間97.3万円を稼ぐためには沖縄の最低賃金853円を考慮して約1140時間働く必要があり、月で95時間、休日も含めると一日で3時間働く必要があります。
- 田舎は最低賃金が低いのでアルバイトは不向き、そもそも仕事量が多いのはセミリタイアではない
セミリタイアをする前に収支の計画を、田舎暮らしの前に賃貸を

セミリタイアも田舎暮らしもまずは始める前に計画を立てることが必要です。
セミリタイアは何歳から、いくらの資産を持って始めるか、そして収支を計算してどれくらいの稼ぎが必要なのか計画を立てる必要もあります。
余裕が無い計画だったり、計画通りに行かないと老後にも働かなければ状況になってしまいます。また、田舎暮らしを始めた後に収入源を作るのではなく、十分にお金が入ってくるシステムを事前に作っておくことでお金の不安は無くなるでしょう。
田舎暮らしに関しては実際に賃貸で現地に住んでみることをおすすめします。賃貸会社も賃貸でお試し田舎暮らし体験を推奨しており、賃貸ではなく空き家情報を公開している会社もあります。
この記事で記載したセミリタイアと田舎暮らしのポイントを確認して是非一度計画を立ててみてください。
コメント