老後はどんな風に過ごしたいと考えますか?
ここ数年で定年後のセカンドライフを、田舎で過ごしたいと考える方が増えているようですね。
老後の田舎暮らしには、いったいどんな魅力があるのでしょうか?
田舎暮らしのメリットとデメリットについて、ご紹介していきます。
メリットとデメリットを知っておけば、老後は田舎暮らしをしたいと考えているあなたにとって、充実できる老後を迎えるために、今から出来ることがあるかもしれませんよ。
田舎暮らしを現実化させるために、準備しておくべきことについてもお話していきますね。
田舎暮らしで老後を過ごすメリット

まずは、老後に田舎暮らしをするメリットについてご紹介していきます。
私が考える、田舎暮らしで老後を過ごすメリットは3つ。
- 自然に囲まれて過ごせる
- ストレスが少ない
- 居住費が安くなる
どれも、老後の生活には、嬉しいポイントですね。
それぞれについて解説していきます。
自然に囲まれて過ごせる

歳を重ねてくると、住み慣れた都会の環境でも、その雑踏に疲れを感じてしまうものです。
そんな時こそ、田舎の静かな環境で生活したいと思うのかもしれませね。
田舎暮らしをしたい人にとって、何が一番の魅力かと言えば、自然に囲まれて過ごせる環境なのではないでしょうか。
最近では、都会でも緑化が進み、街路樹や公園の草木も多くなってきましたね。
しかし、田舎の自然は人工的に作られたものではなく、昔からそこにあるもので、都会の緑とは比べ物にならないほど広大です。
季節の移り変わりを肌で感じ、澄んだきれいな空気の中で老後を過ごせることは、最大のメリットともいえるでしょう。
ストレスが少ない

都会生活では、家から一歩外に出れば、人や物、様々な情報が飛び交っています。
働き盛りの時は、そんな刺激が楽しくて、自ら喧噪の中に飛び込んでいくこともあったでしょう。
しかし、歳を重ねてくると、楽しかった刺激が不快に感じることもあるかもしれません。
慌ただしく流れる周囲の環境に、ストレスを感じてしまうこともあるでしょう。
仕事も定年を迎えたら、出来るだけノンストレスの環境で、のんびりとした生活を送りたいと思いますよね。
それがまさに、田舎暮らしなんです。
都会と比較して、田舎には人も物も、情報も少なく、「田舎時間」と言われる、ゆったりとした環境で過ごすことが出来ます。
私自身、嫌なことがあっても、海に沈む夕日を眺めていると、心が落ち着くんです。
直接的に何が影響しているのかはわかりませんが、自然の偉大なパワーが、私に生きる力を注いでくれているように思いますよ。
居住費が安くなる

都会と田舎では、地価に大きな差があり、それに伴って家賃も田舎の方がかなり安くなります。
全国47都道府県の土地代を比較してみると、最も高い東京で112万9366円/㎡に対し、最も安い秋田県では2万5203円/㎡と50倍もの差がついているんです。
都会暮らしをしていた人にとっては、田舎で同じ家賃を払ったら、かなりの豪邸に住めそうですね。
その他の地域については、「土地代データ」のサイトで確認できますよ。
これは、各都道府県の平均的な価格になりますので、主要都市とその他の地域でも差が生じます。
千葉県を例に挙げてみてみましょう。
千葉県の平均土地代は13万1319円/㎡で全国11位ですが、県内の市町村で見てみると大きな違いが有ります。
県内1位は浦安市の38万2066円/㎡、最下位は大多喜町の8340円/㎡。
県内でも地域によってこれだけの差があるので、移住したい地域の候補地がどのくらいなのかチェックしてみるといいですよ。
各市町村単位の土地代も「土地代データ」のサイトで確認できます。
しかし、一つ忘れてはいけないことは、土地代が安いということは、その分不便さも大きいということですからね。
田舎暮らしで老後を過ごすデメリット

メリットの裏には、必ずデメリットが存在します。
老後に幸せな田舎暮らしをするためにも、デメリットの部分を事前に理解しておきましょう。
- インフラが整っていない
- 交通費がかかる
- 子どもや孫と遠くなる
これらを許容できるのであれば老後でも田舎暮らしは可能ですし、一つでも当てはまったら生活できない!という人には老後の田舎暮らしはおすすめできないのが正直なところです。
インフラが整っていない

田舎には、娯楽施設はもちろんのこと、スーパーやコンビニ、ドラッグストアなど生活に必要な商業施設の数が都会に比べてかなり少なくなります。
また、それぞれの商業施設が1か所に集中しているわけではないため、買うものによって、あちこちへ移動しなければならないのも面倒な部分ですね。
私自身、週末にまとめて買い物をするタイプなので、1日が買い出しで終わってしまうようなこともあります。
最近では、車の運転ができない高齢者が多い地域に向け、スーパーが「移動販売」に来てくれるサービスが始まり、人気を集めていますよ。
商業施設だけでなく、医療機関の数も少なく、夜間の救急対応をしているような大きな病院がない地域では、隣の地域まで時間をかけて受診せざるをえない状況です。
移住地を探す際には、商業施設や医療機関の状況も確認しておくことをおすすめします。
交通費がかかる

田舎暮らしに欠かせない物のひとつが「車」ですね。
日常的な移動手段は車であり、その分ガソリン代もかかってくるのですが、田舎ではガソリンの運搬料がかかるので、ガソリン価格も高めなんです。
都会生活をしていた時よりも、ガソリン代は多めになると考えておきましょう。
また、もう一つの問題として、高齢になると運転免許を返納せざるを得ない状況が訪れた時です。
車が利用できないとなると、移動手段はバスや電車になりますね。
田舎ではバスや電車の本数が少ないうえに、運賃も高めなんです。
最近では地域によって「コミュニティバス」の運行も増えてきています。
私の地域の「コミュニティバス」は一般的な路線バスよりも小型で、路線バスルートから、少し離れた部分を中心に循環してくれます。
しかも低価格で、商業施設や医療機関を経由してくれるので、利用率も上がっているようですよ。
子どもや孫と遠くなる

親として、子どもや孫の成長は老後の楽しみでもありますね。
田舎暮らしを始めることで、子どもや孫たちとの距離が遠くなってしまうこともあるかもしれません。
住むところが離れてしまうことで、会える機会が減ってしまうことも視野に入れておきましょう。
田舎への移住を決める前に、お子さんたちに相談しておくことも必要ですね。
老後の田舎暮らしに向けて準備しておくこと

「老後は田舎暮らしがしたい!」と思っても、いきなり移住できるものではありませんよね。
幸せな老後生活を送るためにも、田舎暮らしをしたいと思った今から、色々と準備しておくことが必要です。
老後の田舎暮らしを幸せなものにするために、準備しておきたいポイントは4つ。
- 移住したい地域の情報取集をする
- 何度も足を運んでみる
- 移住支援制度を受けられるか確認する
- 資金を貯めておく
移住したい地域の情報収集をする

まずはどこに住みたいか候補地が決まったら、その地域の情報収集を行いましょう。
交通アクセスはどうか、どのような地域なのか、医療機関や商業施設が近いかなど、日常生活においてどのくらいの不便さがあるのか確認しておくといいですね。
また、台風が直撃しやすいとか、以前に大雨で土砂災害が出ているなど、自然災害などの有無に関しても調べておきましょう。
「自然が多いからいい!」というだけで選ぶのは危険ですよ。
何度も足を運んでみる

移住したい候補地が決まったら、実際にどんなところか見に行ってみましょう。
町の雰囲気や空気感、実際に地元の人と話をしてみることで、今まで見えなかった部分も見えてきます。
また、その地域でイベントやお祭りなどが開催されるときには、ぜひ参加してみてください。
地域の方々の繋がりや文化、風習なども見えてくるので、自分に理想と合っているか見極められるといいですね。
移住支援制度を受けられるか確認する

移住者向けて、国の支援制度として「地方創生移住支援事業」というものがあります。
しかし、移住を希望する人すべてが、支援を受けられるわけではありません。
内閣府総合サイト内の「地方創生移住支援事業」に詳細が掲載されているので、該当するかどうか確認してみてください。
また、各自治体で独自の支援制度を設けているところも多くあります。
全国の自治体が定めている支援制度を、「一般財団法人 移住・交流推進機構」から検索することができます。
全国様々な地域で、様々な支援制度が設けられていますので、見てみると面白いですよ。
移住には何かとお金がかかるものです。
申請から支給まで、時間を要するものもありますから、早めに確認しておきましょう。
資金を貯めておく

移住支援制度が受けられたとしても、なにかとお金がかかるのが田舎への引っ越しです。
今までの生活環境とは異なった生活が始まりますので、今まで不要だったものが必要になることも多くあります。
居住環境を整え、田舎では必須の車を購入し、身の回りの物をそろえるとなると結構な貯金が必要ですね。
人生100年時代です。
老後の人生を、新たな環境で幸せに過ごすためにも貯金はしておきましょう。
老後は田舎暮らしでのんびり過ごそう!

老後の田舎暮らしには、心と身体の準備が必要です。
田舎暮らしと一言で言っても、移住する地域によって環境も変わってきます。
その地域で老後を過ごすために、メリットやデメリットをしっかりと理解しておきましょう。
いつから田舎暮らしを始めたいのか、何を目的に田舎暮らしをしたいのかを明確にして、早め早めに準備しておくといいですよ。
あなた自身の老後の生活を、楽しく幸せなものにするため、今回お話しさせていただいたポイントを頭に入れて、計画を立てていきましょう。
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